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復讐の手
深夜11時、人気は少なくなるのは当然だが、ことさら人気が無いのは、町外れにある廃家に来ているから。
『………………』
私は今、廃家の前に立ったままで中には入ろうとしない、家の入り口の中からは、ライトの明かりが見えている、もう、あの三人は来ているらしい。
…………………………ヂリリリン♪ヂリリリン♪
…カチャ。
『はい、安達です』
『電話でるのおせえんだよ!早くでろよな』
『…何の用なの?』
『あ?友達を遊びに誘うのに電話したに決まってるじゃん』
(遊び…?こんな夜中に何をするっていうの…)
私が黙っていると、勝手に話を進めている
『〇区の〇〇14条3丁目にある、あの廃家は知ってるっしょ?ちょっと遠いけど、あそこに集まって、ちょいと肝試しでもしようってね』
…そんな所に…そんな場所は怖くてとても行けない、薄井に逆らうのは得策じゃないけど、幽霊とか怖ものはもっと嫌だ。
『あの、私…そう言うのは苦手で…』
『はあ?あたしがせっかく誘ってやってんのに、断るワケ?』
『ダメなのよ…』
そう私が言うと急に黙り込む。
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