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『はあ・・・でも、いいや。勝手にしろって言ったよね。ばあちゃんの変な信仰に付き合ってなんていられないよ。あ~、お祭り楽しみだなァ。夏美、浴衣着る?』
『着る着る!二枚あるから、祐子にも貸してあげるよ。きっと、色白だからピンクとか似合うんじゃないかな。』
祐子の陽気な答えに、一瞬不安を覗かせた夏美も、どうやら楽しむことに賛成してくれたようだ。
いくら復活さいと言っても、蜘蛛の神など迷信に過ぎないのは確かなのだ。
この時、祐子が言われた通りに町に帰っていれば、あの惨劇には出会わなかったのかもしれない。
しかし、これから起こる悪夢を、まだ誰一人として知るものはいなかった・・・。
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