学校に行く時は全力疾走で

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 ニンニクの匂いをぷんぷんさせながら、ガキ大将……名前なんだっけ? まあ、いいやジャイアントニートで。  ジャイアントニートは俺の背中を殴ってきている。  なにがしたいんだよこいつは。  ふと、何人か後ろを見るとダメガネの姿が見えた。  笑っている。薄気味悪い笑みだ。    もうあれだ。タバスコ飲んでアーッてなれよ。お願いだから。  そんな事を考えているうちにもジャイアンニート……メンドイ。ニートでいっか。  ニートは俺の背中を休む事なく殴り続けてきている。  ニンニク臭いんだよニート。死ねよ、いやマジで。  ネコ型ロボットに頼んでスモールライト出してもらって、凄く小さくしてから苛めたい。  つーかふんづけたい。 「なあ、鳴海。なんかニンニク臭くないか?」 「ニンニク? いや違うな、新藤。この匂いはお腹が緩い時に出てくる水っぽいあれの匂いだ」  なーるほど、あれな。どうりで臭いと思った。  痛い!!  ニートが殴ってくる強さを変え始めた。  今の話を聞いてたのかよ。  たくっ、これだから弱い者苛めをする奴は嫌いなんだよね。  俺は暴力が嫌いなんだ。でもな、俺にも我慢の限界ってもんがるんだ。  俺は後ろを振り向き言ってやった。 「ダメガ……森和重くんが女子のスカートを盗撮してる!!」  あいつの周りから一気に人が消え去った。  そこだけポッカリと結界が張られたように、空間の出来上がり。  ニートには文句言えない。  だって恐いもん。
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