学校に行く時は全力疾走で

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「し、新藤! いきなり嘘をつくな! 取り消せ、今すぐに取り消せ!!」 「え、な、なに言ってるんだよ。ここ、この前俺に言ってきただろ。女子の生着替えの写真が欲しくないかって。俺盗撮してるから簡単に手に入るとも言ってたじゃないか!!」 「嘘だッッッッッ!!」  鉈女のモノマネですか、そうですか。モノマネもいいが、自分の状況を確認したらどうだ?    女子からは殺気がこもっているような目で睨まれているし、男子からは『フルボッコにした後、写真全部奪おうぜ』とか囁かれてるんだぞ。  俺は知らない。なにも知らない。  ニートに俺を攻撃させたお前が悪い。  文句があるのなら、正々堂々と真正面からかかってこい。 「う、うわぁーん。ママァーン!!」  ダメガネはそんな状況に耐えきれなくなったのか、走ってどこかに行ってしまった。  今時、ママンなんて言う奴いないぞ。自重しとけダメガネ。  そして二度と帰ってくんな。 「おい新藤さっきの話本当なのかよ」 「え? なんの話だ? 鳴海」 「盗撮の事だよ」 「……嘘に決まってるだろ」  俺がそう言うと鳴海は、当たり前かと呟き前を向いた。  そして先生の一声により、体育館へと移動することになった。  ダメガネを除いてね。
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