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「宗~待ってよ~。僕を置いてかないで~」
「うるさい。絶対に嫌だー!!」
俺は道路の脇にある歩道を全力疾走している。
すぐ後ろには、俺よりも遅れて走り出したはずの美優の姿。
あれ? おかしいな。俺……足遅くなったのかな?
なんで美優に追いつかれてんの? 美優には足で負けた事がなかったのに。
何気なく後ろを見てみると、若干息を切らして頬を紅潮させている美優がいる。
つーかさ、今美優の姿は、膝上十センチくらいのミニスカートであって、そんなに走っていると風で、こう……なんというかヒラヒラしてさ。
あぶなっかしいんだよな。
いつ中身が見えてもおかしくないくらいだ。これは忠告してあげなきゃ。
「美優。そんなに全力疾走していると、スカートの中身見えるぞ」
「えっ? な~に宗? 見たいの?」
ば……馬鹿野郎。別に見たくねぇーよ。
「宗のえっち~」
「う……うるさい!」
こんな会話を走りながらしているせいで、そこらへんにいるおばさん達から白い目で見られてるのは、気にしないでおこうかな。
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