イジメ……カッコ悪い。やっちゃ駄目だよ!!

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「宗おはよう~。どうしたの? 難しい顔して……なにか考え事でもしてるの?」 「いや、なんにもしてないぞ。美優の気のせいだ」  美優は「そっか」と言ってから布団から出てくる。すると当然、掛け布団から美優の体が出てきたのだが……。 「ちょっと待て美優。なんでお前はそんな恰好をしてるんだ?」  布団から出てきた美優の格好は、紺をベースとしたセーラー服。うん、ここまでは神川高校の制服だから別にいいだろう。  いや、まあ、制服のまま寝るなよ! とかそういう突っ込みは、このさいスルーしよう。  問題はそれのはだけ具合だ。暑かったのか知らないが制服のシャツのボタンを第二ボタンまで外して、あまりない胸ギリギリまで見える位置にきている。  そして一番の問題は下だ。……スカートをはいてない。  という事は、なんかピンクのふりふりが着いている布切れが見えているわけであって、健全な青春まっしぐらの高校三年生には些か刺激が強すぎるわけでして。  しかも美優はその事に気づいてない。いつもは積極的に見せようとしているのに、今は見えているのに、この状況に固まっている俺を不思議そうに上目遣いで見てきている。   これはいつもと違って可愛いじゃないか。無意識のうちに見えてるっていうのがいいね。  って、うわあぁぁぁぁぁぁぁっぁぁぁぁあっぁぁ!!  俺は一体全体なにを思っているんだ!! 美優のこんな姿見てなにを感じているんだぁぁぁぁ!!  とりあえず身近にあった柱に頭をぶつけて、煩悩退散をしていると、美優がゆっくりと立ち上がって、俺の腰にしがみ付いてきた。  ああああああぁぁぁぁぁぁぁあ!! どうしようぅぅぅぅぅ!
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