イジメ……カッコ悪い。やっちゃ駄目だよ!!

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 考えてても仕方がないな。ここは今まで見てきて感じた会長の性格を利用するか。 「そんな事よりも会長。もうすぐ授業が始まるけど、教室に行かなくてもいいのか?」  この会長は全校生徒の見本になるようにと、全ての規則を守っていたり、授業に遅刻などもしていないはずだ。  それを誇りに思っているかのような節もある。  だから、この言葉を言ってみる価値はある。  生徒会長が噂通り、俺の感じた通りの人物であるのなら、すぐに教室へと向かうはずだ。生徒の見本になる者として、今まで頑張って無遅刻無欠席で三年間来たのだから。  ――しかし、俺の考えは間違っていたらしい。いや、正確に言うと知らない部分があったらしい、かな。 「授業なんて一回くらい遅刻してもいいのじゃ! それよりも、あの中でなにが起こっていたのか、教えるのじゃ」  この会長。自分の事は後回しにしてでも、生徒の問題を解決、相談に乗る方を優先するらしい。  ますます憧れるね。こんな生徒会長がいるからこそ、この神川高校も規則が緩い割に、乱れていないのだろう。  いやー、でもな。いくら相談に乗ってくれるって言っても、ここで会長に言えばどうなるのだろうか。    おそらくは、なんらかの方法を使って解決はしてくれるだろう。しかし、相手はあのニートやダメガネだ。  あいつらを相手にするのに、消極的な方法では解決に導く事はできない。  そこで大がかりな解決方法をやってしまうと、美優の耳に届く可能性が高いってわけだ。  それだけは防ぎたい。
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