学校に行く時は全力疾走で

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 俺はなんとか美優を上からどかして立ち上がり、制服についてしまった土をほろう。  全く美優の奴。もう少し場所をわきまえろよな。  恥ずかしいだろうが。  さて……と。また美優を無視して走るのもいいが、それでは今と同じ結末を迎えるだろうな。  という事は、俺がとれる選択肢は一つしかないってわけだ。 「ほら、美優も早く立てよ。学校に遅刻するぞ」 「宗がいきなり優しくなった~。宗ってツンデレ?」 「やかましいわ。ほら手を貸すから早く立てって」 「ありがとね。えへへへ。宗が優しいと嬉しい」  まあ、今までは冷たくしすぎたかな。  これからはもうちょっと優しくしてもいいのだが、それだとこいつはつけ上がるだろうし。  難しい判断だ。  ここで考えてても仕方がないな。それよりも学校だ。  始業式早々遅れてらんないぞ。
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