イジメ……カッコ悪い。やっちゃ駄目だよ!!

27/48
前へ
/402ページ
次へ
 六時間目の授業も終了して、時は放課後になった。    さあ帰るぞ、と。鳴海と一緒に準備をしていた所、校内アナウンスが鳴り始めた。 『三年生の新藤宗太くん。三年生の新藤宗太くん。今すぐに生徒会室まで来るのじゃ。繰り返す。三年生の新藤宗太は今すぐに生徒会室まで来るのじゃー』  ……さーてと。 「帰るぞ鳴海。出来るだけ早く、迅速にな」 「ええ? でもお前さ、今生徒会長直々に呼び出し食らってるじゃん。ここで逃げたら生徒会を護り隊になにされるか分かんないぞ?」  生徒会を護り隊。名前からして馬鹿げてるが、活動内容はもっと馬鹿げてる。  この隊は生徒会の呼び出しに応じなかったり、風紀を乱した奴らに、代わりに制裁を加えるという学校非公認のグループだ。  隊員は主に生徒会長の負担を減らしたいとの考えなのだろうが、会長は快く思っていない。  あの人は暴力ではなく、言葉で風紀を乱した奴らを正そうとする。  それなのに、会長が規則違反者の場所にたどり着いた時には、既にそいつらはボコボコにされて、路上に転がっているらしい。  そしてそのグループに誰が所属しているのか、さっぱり分かっていない。  だから会長もそいつらと話し合いが出来ずに困っている。  会長の負担を減らしたいのなら、暴力なんか振るわなくちゃいいのにな。
/402ページ

最初のコメントを投稿しよう!

23985人が本棚に入れています
本棚に追加