prologue-箱舟に寄せる…-

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-party:嬢護衛隊- ようやく、つかまり立ちが出来るようになった“嬢”を連れ、“姫”、公、七獅、新たに入って来たphiと共に魔防門の高台に舞い降りる白銀の竜を待ち構えていた。 「…姫さん、やっぱり危ないですよぅ、お嬢が食べられちゃったら」 「大丈夫。向こうでティオ達も攻撃準備してるから」 …彼女の堂々とした振る舞いにphiは口を噤んだ。長年の団体行動で慣れているからだ。総勢8人で白銀の竜と戦うのだ、動き回る“嬢”に目を離す事も竜から目を逸らす事も難しい…。 それにティオの方のpartyにも、旅団に入って来た青年は、竜との闘いは初めてだった為、何をすればいいか、いまいち判らない。 何しろ冒険者になりたてだったからだ… 七獅が不安げにティオ達の居る方向を見つめ 「…あっちのpartyが、ひなちゃんの次に危ないかも」 「まぁ、ティオと長く付き添っているメンバーも居るから大丈夫だよ」 公がティオと楽しげに談話をするイーファとターチの様子を双眼鏡で眺めながら、不意に上を見上げる…声音が変わる 「…来たぞ」 「…って!?陽菜が居ないっ!?」 『またぁ!?』 “姫”の叫びに七人が一斉に叫び返す…どうやら、好奇心いっぱいの“嬢”は…
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