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閣下達が円卓に一人ずつ座る。流貴と聖夜も。
「私はやはり陛下の子である聖夜様が良いのでは、と思います。」
閣下の一人の如月(キサラギ)が声を上げた。
「しかし聖夜様はまだお若い。知識などは素晴らしいが
陛下になるのは少し時を待った方が良いのでは?」
こちらも閣下の一人、太白(タイハク)が言う。
「でも殿下様だって聖夜様と同じ年でまだお若いわ。
聖夜様だって同じじゃなくて?」
閣下の華燐(カリン)
ここで流貴が声を出した。
「そうだね、如月や華燐の言うこともいいけど、太白の言ってることも一理あるしね。
でもまずは本人の意思を聞くのが筋だろう。
どうだい聖夜、陛下になってみる気ある?」
聖夜は少し考える素ぶりを見せて声音を吐いた。
「うん。やっぱり父上が陛下なんだし、なんたって黄金の髪と瞳だもん。
俺が陛下になるべきなんだろうね。でも無理に陛下にしなくたっていいんだよ?
みんなが選んでくれた方がいいな。
その方が俺もすっきりするし」
流貴が頷く。
「わかった。じゃあ聖夜には俺から後日伝える。
今日は帰りなよ。陛下によろしくね。」
「ああ」
聖夜が翔け出して部屋から出た。
すると閣下の竜佐(リュウサ)が声を上げた。
「ところで殿下…………」
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