【第一章】

2/5
前へ
/5ページ
次へ
魔界の中の一つの国『真霊』。その国の中心部に一つの城があった。 それは『魔霊宮』と呼ばれる魔王等が住む政治に関係する場所でもある。 その『魔霊宮』で一つの事件が起こった。 「魔王陛下がお倒れになった。そこで次期陛下を決める。閣下等を今すぐ集めよ」 今指揮をとっているのは13才の殿下、流貴(ルキ)である。 芳 流貴(ホウ ルキ)彼は魔界の中でも名高い芳一族の子孫で、弟の理貴(リキ)も武管の一人であり、前殿下の祖父と舞姫の姉、蝶輝をもつ。 その流貴の後ろにある影、それは式神で名を雅(ミヤビ)という。 雅を見るものは誰もいない。いや、見ないのではなくて 見えないのだ。 式神等の異形を見るには一つの力が必要になってくる。 『鬼眼』という力だ。鬼眼をもっているのは、流貴・蝶輝・理貴ともう一人。 魔王の子であり 幻の黄金の髪と目をもち次期陛下に選ばれるであろう少年、名を 星 聖夜(ショウ ノエル)という。 最近、聖夜の肩には異形のものがのっている。聖夜の幼馴染みだった流貴は本人に聞いたのだが雅と同じ式神だよといって深くは考えてくれない。 猫より大きく犬より小さくて耳は犬のようで尾は長い。目は瑠璃色で、喋る。そう、喋る。普通の人だったら怖い。幸い流貴は見えている点で普通じゃないので怖くない。というか異形に慣れてしまった。 流貴がため息をつく。
/5ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加