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どうしてこんな所にいるのか。
どうしてこんな気持ちにならないといけないのか。
私は何もしていない。
嫌いなら無視すればいいではないか。
今日の放課後もまたこんな目に…
家に帰ると母が言った。
「〇〇ちゃん、困った時はワンちゃんに頼みなさい」
母の顔は優しい笑顔だった。
母は赤く染まった袖を隠すように去った。
その手には刃物が握られていた。
その夜、部屋の隅から一匹の犬が私をじっと見ていた。
次の日、イジメは無くなった。
否、虐める者はいなくなったのだ。
その夜、私は枕を濡らした。
その姿も犬はじっと見ていた。
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