俺とトラのシークレットライフ

俺はトラ

（喉をならす？俺が？）

そう思いながら自分の喉の音に耳をかたむけた。
たしかに俺の喉から聞こえる…。喉の動きに集中すると喉の奥がふるえている。

ゴロゴロ ゴロゴロ

（そっか…。俺が…。
そうだよな～。俺は今猫なんだもんな…）

俺はもうどうでもよくなった。猫の生活を満喫する事に覚悟を決めた。

そんな俺の心をよんだのかトラが

＜まあ せいぜい頑張れ…。あと飯くえよな。オフクロさんが心配するからよ。心配すんな。普通にくえっからよ。腹なんかこわさねぇよ＞

俺はコイツ何言ってんだと思いながらトラの顔をながめた。でも口はうごいていない…。