31人が本棚に入れています
本棚に追加
ユウスケには「子供かっ」と突っ込まれる。
子供に子供扱いされたが、悪いきはしない。
「何処行くんだよ?」
写真館を出ていこうとする士を止め近寄る。
子供扱いされることになれたのか、ユウスケは何の反抗もしない。
反抗するユウスケを見るのが士の楽しみなのだ。けれど期待はずれ。
「散歩だ…」
「こんな夜中に?…ちょっと待てって…」
ユウスケは士の後を追っていく。
外に出るなり何かに引き寄せられた。
そして、一瞬で自分の唇が重くなったと感じる。
まるで、自分が唇から誰かに吸い込まれるような感覚。
息も出来ないような。
それが数秒続いた。
「つか…さ…?」
行きなりの事で
何がおきたかわからない。
考えたら胸がドキドキして、
頭が混乱する。
「俺からお前にお年玉だ。」
再び唇が重くなる。
その原因が士だとわかった時、
ようやく、気付いた。
キスをされたのだと_。
士はギュッとユウスケを抱きしめる。
誰にも渡さない。
世界が滅びに向かっていても。
全てが変わるときが来ても。
この想いは変わらない。
「ユウスケ…愛している…」
最初のコメントを投稿しよう!