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ウーウーウー、ウーウー パトカーのサイレン音が広島市内中を駆け巡る。 恵美「ねぇ英司、なにかあったのかな」 英司「さぁ?暴走族かなにかじゃない?」 学校帰りの二人はもちろんニュースなんか見ていないし、この近くで現金輸送車の襲撃事件があったことを知らない…… 恵美「かなぁ?……あっ、見て見て。」 恵美は一件の店を指指した。綺麗な装飾で飾られた外見が印象的なスイーツ店。駅前に新しくできたお店というのはどうやらここらしい。 恵美「うわぁいい匂い。もう我慢できない、先行ってるね。」 二人の所まで甘い匂いが届いたのか、恵美は駆け足でスイーツ店に向かって行った。……英司をほったらかして… 英司「恵美。もうあいつ本当マイペースだなぁ」 恵美は信号待ちの時もスイーツ店から一切目を離すことなく、イキイキとした表情で信号を待っていた。 英司「うれしそうだな」 英司が追い付いた。 恵美「そりゃそうよ。授業中も休み時間もずっとクレープのことで頭いっぱいだったから」
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