触れてはならないもの

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麻美が教えてくれた方に目を向けると、一人の男の子がフェンス越しに校内を覗いてた。 「ね、怪しいでしょ」 麻美は怪しいって言ってたけど、私はそう思わなかった。 悲しい表情を浮かべ、悩んでる感じがする。 助けを求めてる感じ… そして大切な人を見守る目。 複雑な目。 「あの目つき!好きな人を追っかけるストーカーかな?」 「……違うと思う」 「絶対にそうだって!」 私達が話してると、その男の子は突然フェンスに顔を押し当て、そして何度も頭をぶつけだした。 「葉月見てよあれ?頭、逝かれてるよ」 「………」 「わぁ~今度は携帯取り出した!女の子の写メ撮るつもりなんじゃないの?」 「話し掛けてみない?」 「やめときなって!絶対に危ないって!」
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