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一通り電話を掛け終わると、健太朗は安堵の溜息をついた。 みんなが武器、人を傷つけそうになる道具を持ってこないと信じてる顔だ。 “みんなを信じよう。俺達がみんなを信じないと、みんなも俺達を信じてはくれない。──思い出せ、俺達は仲良しで、家族みたいな存在だった” こんな状況なのに、みんなの心を一つに纏められると信じてる。 これから修羅場が訪れるのでは。 健太朗は人を信じ過ぎ、お人好しで、優し過ぎるところが欠点なのかもしれない。 けど、私はそこに惹かれた。私が持ってないものを持っていて、羨ましかった。
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