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私は健太朗に言った。 「どうして怒らなかったの!!」 「手が滑ったんだから仕方ないだろ。わざとじゃないんだ、怒る理由はないよ」 「あれは、どう考えてもわざとでしょ!嘘に決まってる!──知ってる?剛志はねぇ……」 健太朗は私の口に手を被せ、私の言葉を切ってから言った。 「言わなくていい。それで剛志の気持ちが晴れるなら。俺が悪いことしたんだ」 健太朗はそれ以上何も言わなかった。私はそれ以上、何も聞かなかった。 本意と真意は健太朗だけが知ってる。 次の日、剛志が付き合った。剛志が心を寄せてた人、健太朗の牛乳に【ありがとう、優しいぞ!頑張れ~!】と書いた女の子と。 健太朗と剛志は仲良く笑ってた。
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