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「葉月、続き読んでみて」
麻美は震える手で、私に携帯を渡してきた。
終始無言で私は続きを読んだ。
「ねぇ葉月、さっきの男の子の行動でしょ」
「………」
「伸明は奈津子から届いたメールを読んでフェンスに頭をぶつけた。写メを撮ってたんじゃなくてメールを読んでたんだ。伸明を心配して捜してるメールを」
私は膝に手をついて、立ち上がった。
「今回の命令は、伸明と奈津子がキスをする。でも伸明は逃げ出した。しかも王様メールを拒否して。何をするつもり?」
「死ぬつもりなんじゃ?」
「まさか!」
「でもそうしか考えられないじゃんか!」
「止めなきゃ……」
「葉月もうやめよ!危険過ぎるよ!これ以上関わったら、大変な事になりそうな気がする」
「奈津子はまだ学校よね?」
「何言ってるの?やめよ!マジ関わるのやめた方がいいって!」
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