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空から星が消えた夜。 草木も眠る丑三つ時、クラスメイト達が徐々に集まりだした。 校門の前に立っている私と健太朗に言葉を交わす人も居れば、無視して通り過ぎる人、不安を抱え身震いしてる人もいた。 様々な思いを抱いているだろう。 舞の姿はなかった。 校庭に集まっているみんなが、私には肉食獣と餌となる小動物に見えた。 追われる者、追う者。──私は追う者かもしれない。 健太朗はみんなの前に立った。 「なぁみんな俺の……」 剛志が健太朗の話を最後まで聞かず、急にいきり立つ。 「最低1人殺さないと死ぬ!それが分かってんのかぁああ!」
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