32人が本棚に入れています
本棚に追加
立藤の過去の苦しみが少なからず俺には理解できることが、立藤を傷つけることを拒む。
立藤は、今、救いを必要としている、俺にとって拓斗やひかりがそうだったように、愛や他の仲間がいるように、自分を認め合える仲間が必要なんだ。
それなのに、どうして傷つけることでしか道が残されていない?
理解し合えるような道が残されていないんだ?
立藤も同じ仲間なのに、なぜ、解り合えない?
何となく、この世にある一種の暗黙のルールというやつを立藤は破ってしまったんだと思った。
だって、たとえ自分が好きな人でも、その人が誰かと付き合っているなら諦めるのが当然じゃないの?
そうでなければ、バランスがとれない。傷つけ合うような関係にしかならない。
だけど俺は……立藤を傷つけたくない。
最初のコメントを投稿しよう!