376人が本棚に入れています
本棚に追加
追い出された高臣は暫く考えた後、
『……チッ!』
短い舌打ちと共に迷わず足を進めた。
その表情は見る者によって、怒りとも悲しげにも見える複雑な顔をしていた。
向かう先はひとつ。
久しぶりに友人を訪ねると思えれば気は楽なのだが……
どうせ向こうも、気付いているであろう。
高臣も閻魔王に呼ばれる前に見ていたのだ。
あれだけ、はっきりと星が動く事など稀である。
しかも、新たな星が誕生したのだ。
人間界にとって、この意味は吉と出るか凶と出るか……
星は動いた。
全ては、此処から始まっていく。
最初のコメントを投稿しよう!