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慣れたヤツとしか私は話せない。
いつも同じヤツと喋ってしまうし。
顔が広い恵子に、人なつっこい
みちる、と…。
瑠宇。
今の私は仲がいいヤツって厳密に言えばそれだけ。
「沙代ちゃんまたご飯食べようね。話しするの楽しいし」
にこ、と笑いながら手をさしだしてきた。
握手??
……変なヤツ。
そう思いながらも私は応えた。
ブンブンと手を振り、よろしくぅ!と言うマサ。
筋張ってるけど柔らかな、温かい男の手だった…。
そういえば私、男と握手なんてした事ないな…いや、女ともないか。
んな事を考えてると、マサが私をいいこいいこしてくる。
突然の事にビクッとしてしまった私にマサは微笑んだ。
「沙代ちゃんいいこ」
「はぁ…?」
「ははっ」
笑いながらなでなでしてくれるマサに赤面してしまう。
コウちゃんとは違う感触。
コウちゃんとは違う感情。
心に浮かんできたコウちゃん。
……コウちゃん。
胸が、いたい。
なんで?
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