新たなる…

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歩きながらコウちゃんに、今夜は友達とご飯を食べるから夕飯の用意は要らない。とメールする。 そしたら待ち構えたかのように、すぐに返信があった。 そりゃそうか。もうこんな時間。コウちゃんは家にいたのかもしれない。 私を待っていたかもしれないのだ。 ----わかった。 たった、それだけの短い言葉に…何故か動揺してしまう。 なんだ?いいじゃないか…悪い事するわけじゃないし…。 いや、もうご飯作ってあったなら十分私が悪いな…。う~ん…。 折角作ってくれたのに。 ない頭で考えてるうちに、レストランへと着いてしまった。 初めてマサと会った時と同じ、【ダリア】だ…。 ガラス張りの窓を見上げると、マサは見えない。どうやら奥に座ってるらしい。 自然に高鳴る鼓動を連れて、私は【ダリア】へと入るべく階段を上がった。 ドアに手を掛ける前に、何気に制服を整えてしまう私。 ……何やってんだか…。 そんな自分が妙に恥ずかしくてにやけてしまった。
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