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店内を見回すと、意外にも制服のヤツは多かった。男同士、女同士、カップルと様々だったが、そんな中でもマサはすぐに見つけた。
私は普段こんな時間にここを使わないから、通常家族と夕ご飯だろうって時にそんな変わらないヤツらがたむろってるのには正直驚いた。
マサは目を引いた…。
近づいてくるウエイトレスをあしらい、マサのいるテーブルへ向かう。
マサは私に気がつくとはにかんだように笑った。
「沙代ちゃん。やっと会えた」
無言で座る私。
マサはそんな私にお構い無くニコニコ顔でメニューを渡してきた。
「早速で悪いんだけどさ、俺腹減っちゃったから沙代ちゃんも頼んでよ」
頷き受けとるとメニューを開く。
こいつは…マサは、どんだけ待ってたのか知らねぇけど、食べないで待ってたんだ。
空になったコーヒーカップがなんか寂しく見えた。
「よし!俺これ~。沙代ちゃんはどう?決まった?」
「ああ…うん」
「じゃ店員呼ぼ!」
ピンポンと鳴らして、来た店員にマサは手際よく注文を頼む。慣れた感じで私のも言ってくれた。
去って行く店員を横目にマサは溜め息をつく。
……?
「良かった。ほんとに」
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