123人が本棚に入れています
本棚に追加
「なにが?」
「ん~なんか沙代ちゃんに避けられてるかなって」
「は?」
きょとんとする私にマサは力ない笑顔を向ける。
そいえば今日はよく顔を向けてくる。珍しく。
「この前誘い蹴られたからさ」
「あぁ…まじごめん」
しんとしてしまうテーブルに、店員がやって来てセッティングしてくれ帰っていく。
「だから今日は良かった」
マサは素直なんだな~と思った。
なんでも思った事を言うのか、まだよくわからないけど、悲しい事や嬉しい事を相手に伝えるのってかなり難しい。…私には。
「けどびっくりした!沙代ちゃん、アップルパイ頼むとは」
笑いながらマサが言った言葉にかなり動揺して赤面してしまう。
「わっ悪いかよ!好きなんだよ!」
「悪くないよ~可愛いね♪」
「ムカつく…」
笑いを噛み殺すマサを絞め殺したかった。
いいじゃねぇかアップルパイ…。
「なんか沙代ちゃんって甘いの食べなさそうだからさっ、ごめんね笑っちゃって」
「甘いもんぐらい食うよ…」
最初のコメントを投稿しよう!