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「…は?」
何言ってんだ?
マサはハンバーグそっちのけで私をガン見していた。
テーブルに肘をついた右手がフォークを持ったまま固まり私を睨んでいる。
「や。なんもない。ごめん」
「…はぁ…?」
意味もわからず呆然としてしまうが、マサは何もなかったかのように再び食べ始めてしまった。
一体、なんなんだよ。
きつく感じた言葉も眼光も、マサってヤツが初めて見せたものだった。
……人間、いろんな面持ってるよな~…。
呑気に思いながら私も食べる。
……コウちゃんご飯食べたかな。
私はマサが何を考えてるだろうとか考えようともしなかったし、まったく頓着しなかった。
「アップルパイ一口も~らい!」
「あっ、ああっ!?」
いきなり出てきたマサの手が私のアップルパイに伸びてきた。しかもアップルパイについているアイスと生クリームまでおまけにとっていった。
「こんにゃろおまえのも寄越しやがれっ」
腹いせにマサのハンバーグとポテトをぐさぐさっと刺すと口に運んだ。
「んっ!んまい♪」
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