出逢い

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私が2人を一瞥すると、掃除当番班長がなんと泣きだしている。 ……何故。 怖かった?? 「あっ! 笹倉さんひどぃっ」 「あ~もうごめんったら。今日はほんと帰る」 放置でいいや。行こ…。 無視して歩き出した後ろで、 女どもが群がってきたのか口々に文句を言う声がした。 これが嫌だ…。 普段仲良くもないヤツまでがこれみよがしに友情ごっこ。 なんなんだよおまえら。 はぁ~…学校って…。 ゴエっちに勧められるトコかな…。 私だって別に…。 目を上げると、少し前を恵子が歩いている。 「恵子。いつのまに来たの?」 「うん、ちと忘れモンでさ」 そう言って恵子は口を尖らせた。
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