出逢い

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変な連れだった。 1人は未だ泣きそうで 1人は憮然としている。 めんどくさ、と思いつつ溜息をつきながら、私は恵子に声も低く言った。 「何ぶ~たれてんだよ?」 「…べっつに~…」 「はぁ?」 態度が悪い。 なんなんだよ。 もう1人はメソメソしやがって。 そうだ、名前…。 「あんた、名前は?」 私が言うと、一瞬ビクついたが、目を見開き固まった。 ……なんだそれ。 私はそんなに怖いか? 傷つくなぁ…。 あまり万人受けする容姿でもないし仕方ないがやっぱりか。 まぁわかってくれるヤツがいれば、そいつがいればいいんだ私は。
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