絡まる想い

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甘えた声でみちるは言った。 私達は、『あそこ』、つまり今は使われていない教室へと向かう。 隣の建屋の二階にある一部屋で、鍵は先輩達が破壊したまま修繕される事もなく、サボりや溜まり場としてちょくちょく使っていた。 というか、私達しか知らない。 ていうか他のヤツらに使わせないだけだけどね。 * * * 「は~…なんか落ち着いた」 メイクが終わったみちるは  えへへ~と笑う。 ナチュラルメイクなみちるなだけに、どこをいじったのか私じゃわからなかったが、確実に魅力はアップしている。 私達は、実際の教室だったら絶対座らない教卓の真ん前に陣取っていた。 「ごめんねぇいきなり引っ張って来て…」
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