絡まる想い

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「ああ!?聞いてんのかてめぇ!?」 みちるは立ち上がると、足早にターゲットである女のいる仲良しグループへ向かった。 その女の肩に手を置くとそのまま力任せに押す。 バランスを崩したそのコが椅子から落ちそうになったのを、なんとか隣のコが止めた。 「も~みちるは…ハィハィしゅうりょぉ~」 恵子が申し訳なさそうにみちるとそのコとの間に入った。 「ごめんねおね~さん」と言いながら、まだキレ顔なみちるの背中を押し、廊下へと出て行く。 ……ったく…。 私はみちると自分の荷物を持つと席を立った。 「委員長~、私とみちる、早退でよろしく」 委員長の顔は強張っていたがはっきりした口調で「わかりました」と一言だけ言った。
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