絡まる想い

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恵子も同じかどうか知らないが、断られなくて良かった…。 冷め気味のポテトを頬張りながら、コーヒーを飲む。 流し込まないとうまく喉を通らない。 「沙代、ごめん。言いすぎた。熱くなっちゃった…」 「うん、私もごめん」 「じゃぁ仲直りだ」 にか、と恵子は笑うと、自分のポテトを私の口に持ってくる。 私はそれを食べる。 話は済んでないし、終わってもないんだろうけど、とりあえず私達はいつもの調子だった。 何かまずい事があっても、言いたい事を言いあい、ケンカする。 そして仲直りする。 そのたびに距離は縮まっていった。 今回もそうだと思った。 みちるとも明日は笑顔で会えるだろう。
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