絡まる想い

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瑠宇を目で追ううちに気になって仕方なくなってきた。 私はお節介だろうか…。 「瑠宇。おはよ~」 「あ…おはよう」 瑠宇は廊下に立っている私に驚いたみたいだったが、いつもの笑顔で応えた。 ていうか頑張った笑顔だった。目が笑ってねぇぞ…。 「どうかした?」 「え…?」 「なんか泣きそう」 「あ…なんでもないよ」 初めこそきょとんとしていたが、早口でまくしたてるし。 嘘だ。あきらかに。 なんでそこで目が泳ぐ…。 「ふっ…わかりやすいやつだなぁ」 「ええっ」 思わず笑ってしまうと、瑠宇の声が裏返った。 それに気がついた瑠宇は顔を赤らめる。 「あははっ。瑠宇てんぱりすぎっ」
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