123人が本棚に入れています
本棚に追加
「良かったです。ずっと話したくて…けど中々話すきっかけもなかったから…」
「そっかぁ。じゃあこれからは普通に話せるじゃんね」
やばいやばい。
ここで泣きそうになってしまった。
人前で、泣けるか。
「あとさ、敬語じゃなくていいから。なんか壁感じるし」
私が言うと瑠宇は驚き、笑った。
なんだこいつの犯罪的な顔は…。
可愛すぎだろ。
「嬉しい。ありがとう沙代さん」
「『さん』もやめてね」
「うんっ」
だいぶ日は傾き夜が迫っていたが、お互い帰ろうとはしなかった。
小学校。
教室。小さな校庭。
嫌いな先生。好きな男の子。
今まで瑠宇と大して話した事はなかったけど、どこか話しやすくて何でも言えるような気がした。
こいつのおかげなのか…?
あったかい空気が流れてるみたいで。
私達はそれからも話し続けた。
久しぶりに心満たされた楽しい時。
最初のコメントを投稿しよう!