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おばさんが黒頭巾ちゃんの様子を伺います。
「(もう出来そう?!…邪魔するざます!!)」
魔女っぽいですねー腹黒いです。
おばさんは黒頭巾ちゃんの傍ににじり寄って話し掛け始めました。
「ところで、・・・グレーテル??」
黒頭巾ちゃんが顔をあげます。
「(名前あってたっぽいざます!!)ケーキの作り方、めずらしく知ってるっぽいざますね。敵ながら天晴れざます」
おばさんは話し掛けながら、徐々に距離を詰めていきます。
「グレーテルは誰から教わったんざますか??」
おばさんは妙な自信を持って黒頭巾ちゃんを『グレーテル』と呼び続けます。
「あのー、」
「なんざましょ??」
「『グレーテル』ってさ、」
「はい(…まさか…ヘンデルだった??)」
「女の子の名前だよね」
「そ…そうざます。ヘンデルの妹ざましょ??わかってたざますよ。や、グレーテルもお菓子作り上手いと聞いたざますから…まぁいいざます。ヘンデルはなんでそんな上手いざます??」
「ねぇ、」
「なんざます??」
「ヘン『デ』ルじゃなくて、ヘン『ゼ』ルじゃない??」
「?!」
ずっと勘違いしていた訳ですね。
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