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しばらく進んでいると、また人影です。
正直もう関わりたくない黒頭巾ちゃんでしたので、向こうから見つかるまえに横道に入りました。
獣道さえないので走りずらいことこの上ありません。
木々がかなりの障害物となっています。
それでも頑張って進むと開けたところに出ました。
そこは、
「わぉ」
素敵なお花畑が広がっていました。
「一応お見舞いってことだから花の一本や二本持っていかないと格好つかないかな」
黒頭巾ちゃんは花を積み始めました。
ちなみにさっきの人影、『三匹のこぶた』の狼でした。
彼の悩みは三匹目のこぶたの家が吹き飛ばないことでした。
ここで『家に火をつけて出ざるを得ない状況にする』とか『扉はレンガじゃないから壊せるだろ』など、適切なアドバイスがあれば、彼の運命は変わっていたかもしれません。
しかし、彼は誰とも会えず自分なりに考えた方法で挑み、命を落としてしまいます。
黒頭巾ちゃんが森の中に入ったばかりに…可哀想に。
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