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昨日降った雪は、それ程積もりはしなかった。
何故か少し寂しい気分になる。
積もった量が少なかったからだろうか。
それとも………。
君といた冬を思い出していたからかもしれない。
鼻を赤くしながら会いに来てくれた君の顔や声は、まだ僕の頭の中に残っている。
手が痛くなるまで続けた雪合戦や、二人で作った雪だるまもまた同じく…………。
一人になって初めての雪は、心なしか去年より冷たく感じる。
誰も居ないリビングから聞こえるニュースの声で、午後は雨になることを知った。
僕の悲しさが上にいる君に伝わってしまったのかもしれない。
雨を降らせてもらってはかなわないので、僕は君の好きだった曲を聴きながら家をでた。
やっぱり、今年の雪も白く、冷たく、綺麗だった。
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