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ある日の事だ…山の中で遊んでいた俺たちは小さな、ほんの小さな櫓(やぐら)を見つけた。
中でもリーダー的な存在の淕はその櫓の閂を外そうとした。
「ねぇ、ちょっと淕~やめようよ~」
少し怖がりやの理緒が正悟の後ろに隠れて注意した。
「え~気になんじゃん」
淕は少し笑いながら言った。
「おい淕、本当に怖いって…」
中でも大人っぽい諒が淕を止めた。
確かに諒が止めるのも無理はない。
なぜなら、閂の周りにはお札がびっしりと貼ってあるからだ。
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