Ⅴ章

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  ダンテ「さあて…雑兵如きが群がりやがってやかましいことこのうえないな」 ダンテの手に稲光が起こる。 ピリオド「はっ…覇王…。自分が言うのも何ですが、周りの友達に気が付かれたらマズいのでは…」 ダンテ「構いやしねぇ。どうせ迷子で慌ててるんだろうからな。こっちに気が付くまでもねぇさ」 稲光の中から純白の片刃の剣が現れる。 ピリオド「そっ…その刀は…」 ダンテ「行くぜ鬼怒羅」 ダンテが刀を振るう。 刀から突風が巻き起こり、甲冑の兵隊達を吹き飛ばす! ダンテ「んー…。クリスみたいに上手く風が巻き起こらないな。案外、難しいもんだな?」 ピリオド(あの兵隊達のあの鎧…。中身が人間でないにしても、あの鎧自身の重さは相当なもののはず…。それを倒すまでの突風を巻き起こしたにも関わらず…満足しないとは…) ダンテ「なあ、ピリオド。どうすりゃ良いのかな?やっぱり、魔術で風を起こさないとダメなのかね」 ピリオド「自分が思うに既に満点かと…」 甲冑の兵隊達が背中に担いでいた大きな盾を構える。 剣を盾の間から突き出させて、ダンテ目掛け突進してくる! ダンテ「なるほどな。勢いをつければ、突風に負けないって言いたいワケか」 ピリオド「『使い魔』なりに考えたようだが…相手が悪かったな…」 ダンテ「俺以外の奴だったら上手くいってたろうにな。恨むなら…主人を恨めな?」 ダンテが刀を思い切り振るう! 刀から巨大な斬撃が放たれる! 斬撃が甲冑の兵隊達が真っ二つになる! ピリオド「相も変わらず…恐ろしいお方だ…。あの量の兵隊達を倒されるとは…」 ダンテ「この程度で驚くなよ。これでもセーブしといたんだからよ」 ピリオド「セーブ…?セーブして盾はおろか甲冑をも真っ二つに出来るものなのですか…?」 ダンテ「そんじゃ…迎えに行ってやるとしますかね…。大事な大事な『オリハルコン』と友達共をな」 ピリオド「『オリハルコン』の方が重要なんですね…」 ダンテが刀を鞘にしまう。 そして、壁に手を触れる。 壁が塵になり穴が開く。 ピリオド「そちらの能力も相も変わらずですね。そうも簡単に物体が分解するものなんですね?」 ダンテ「見ていてくれピリオド。この俺が世界最高峰と言われた鉱石を手に入れる瞬間をな」  
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