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翔太郎は『風の記憶』の前でアンパンをかじっていた。
「ハァ…本当に来るのかね?その怪盗とやらは。」
閉店時間である11時から、かれこれ3時間は張り込んでいる。
しかしまだ来る気配はない。
散々、朝「連れてけー‼」と騒いでいた亜樹子も隣で寝てしまっている。
翔太郎はため息をついて、今日の張り込みを終了しようとして立ち上がった瞬間、突然窓ガラスが割れ、1人の男が侵入してきた。
「なんて、素晴らしい。この世界はお宝だらけだ!」
男は嬉しそうに言うと、『風の記憶』に一直線に向かった。
「まちな!お前が怪盗か?」
男の前に翔太郎が立ちはだかった。
「なんだい?君は。確かに僕は『海東大樹』だ。どうして僕の名前を知っている?」
「ああ?『怪盗大好き』だぁ?ふざけた名前しやがって!今すぐにこのハードボイルド探偵が捕まえてやる!後悔するなら今だぜ!」
翔太郎はバットショットにバットメモリを差し込んだ。
「バット」
電子音声とともに、バットショットはカメラからコウモリに変形し、海東に襲いかかった。
「なんだい?君は?面白い物を持ってるね。それも頂こうか。」
海東はディエンドライバーにディエンドのカードを装填した。
「カメンライド」
「変身!」
「ディ!エンド!」
海東はディエンドへと姿を変え、バットショットに向かって攻撃を始めた。
「なんだぁ!ありゃあ!おいフィリップ!敵だ!」
翔太郎は腰にダブルドライバーをセットし、ジョーカーのメモリを取り出した。
「ジョーカー!」
程なくして、ダブルドライバーにサイクロンメモリが現れた。
「お前、ドーパントじゃなさそうだな。だが敵であることにはかわりない。そのふざけた名前ごと叩きのめしてやるぜ!」
翔太郎はジョーカーのメモリをセットすると、ダブルドライバーを左右に展開した。
「サイクロン!ジョーカー!」
彼の体は風に包まれ、仮面ライダーWサイクロンジョーカーへと変身した。
「翔太郎、本当だ。あんなヤツ見たことないよ。」
「まあ、いいだろう。ふざけた名前ごと叩きのめしてやるぜ!」
「だから、僕の名前は海東だ!君たちがライダーだったなんて驚きだなぁ。今日は逃げるとしようか。」
ディエンドはドライバーにカードを二枚装填した。
「君たちにはこれがお似合いだ。」
「カメンライド、パンチホッパー!キックホッパー!」
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