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悪人はどう考えても朔夜だよな?
───と、不意に声がかかった。
「こんばんは、《No name》の御三方」
初老の男性のものと思われるテノールの声。
「おぉー、悪役じ……黒幕ジジイじゃないですか。久しぶりですね」
「神崎くん、言い直してもあまり変わらなかったんじゃないのか?」
さっそくからかう朔夜は流石だと思う。
この人はうちの学園のトップだぞ?
「なんだぁ、クソジジイ?いまさら俺たちの負けでも確信したのか?だとしたらとんだ勘違いだぞジジイ。ボケたかかよ?」
「……柴くん。とりあえず、さすがだとは言っておきましょう。見事な腕前でしたよ」
「ハッ、俺様の強さは俺様が一番わかってんだよ。他人なんざに褒められても嬉かねぇよ、出直して来い」
何故だろう? 校長先生が普通の人に見えるぞ?
しかし、あれだけ生徒に言われても冷静だとは……素晴らしいです、先生。
「そして、神崎くん。君も予想を遥かに超越した素晴らしい戦いっぷりでした」
「へっ、俺の強さは俺が一番わかってんだよ。老いぼれなんざに褒められても悪寒が走るだけだ、死んで遺産よこせ死に損ない」
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