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ちなみに、原因はなんかやたらとのどが痛くて咳が出る時に、自宅の露天風呂で居眠りをしてしまったからだ。
───と、どこからか飛んできた空き缶が僕の後頭部に炸裂した。
「アウチッ!!」
「やっぱバカだろ、あんた!!?」
次いで、朔夜の怒声が響く。
痛む後頭部を押さえながら振り向くと、15メートル程離れた地点に投球ポーズのままの朔夜がいた。
すごいコントロールだ……。しかもこの距離でも使えるのか、読心術。
天晴れだな。
「なーなー、まだ始まんねーのかよ?さっさとしろよー、プロボクサーD?」
「プロデューサーJだYO!!」
「そーかい、じゃぁさっさとしろプロデューサー・ジャック」
「Jだっつってんだろぉがっ!!」
後方では杉原先輩とプロレスラー・ジョイがなにやら口論している模様。
確かに、そろそろ始めてほしい。
僕個人としても、酉の刻が過ぎてからだと色々不具合が生じる恐れがあるし……。
「あー、うっせぇYO!始めればいいんだろ、始めれば!?」
その言葉を合図に、僕と杉原先輩は無言で向き合った。
「覚悟はできたかよ、一年坊?」
「死ぬ覚悟ですか?それとも生き残る覚悟ですか?」
「どっちもだ」
軽口を交わす。
刹那、ブザーが鳴り響く。
「それでは、大将戦、杉原剣VS夕闇夕!開始だYO!!」
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