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「ふっ、ぎゃああぁぁ!!」
頭を押さえて地面を右往左往する情けない僕。
だが、痛いものはなにをしても痛いのだ!
と言うか血ぃ出てないこれ?
「新入生が、やってくれたYO!!」
わああああああぁぁぁぁ!!!
一人に悶える僕を見て何故か会場、大熱狂。
司会者、大興奮。
なんで!?
「反撃を許さない速度の巴投げが完っ璧に決まったYO!!」
朋恵?
誰、それ?
「まさかのまさか!我らが杉原に一年坊主が一撃をお見舞い~~~!!」
え、なにそれ?意味がわからない。
ズキズキと痛む頭を押さえてとりあえず立ち上がる。
そこで──……、
地面に仰向けで転がる杉原先輩を見つけた。
「なにが起こった!?」
「……ガハハハ、一本とられたなー、オイ」
混乱する僕の前で杉原先輩がむくりと起き上がる。
「腕をつかんだ直後に体を丸めて俺とともに後方に倒れる。
そのまま、俺の腹を蹴りあげての投げ技か……ゆーぼーじゃねーかよ、眼鏡?」
なんか納得してるところ悪いけど、恐ろしい勘違いです、先輩!
(ど阿呆が、二人)
(スラム○ンクの流川?)
恭也の声が聞こえた気がした。
遅れて朔夜の声も。
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