小さな木の実

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「小さな木の実」の日本語歌詞は、数々のクラシック・洋楽の日本語カバーを手がける作詞家の海野洋司(うんの ひろし)によるオリジナルです。  「坊や 強く生きるんだ」と今は亡き父親の言葉を思い出す少年。 秋に二人で拾った古ぼけた木の実をにぎりしめ、あたたかいパパの思い出を胸に、一人前向きに生きていく・・・。  亡くなった父親との会話を振り返るというストーリーは、同じくNHK「みんなのうた」で放送された『グリーングリーン』でも同様に見られる。  『グリーングリーン』の初回放送は、1967年4月。『小さな木の実』の初回放送は1971年10月。おそらく、『グリーングリーン』のヒットを受けて、「父親と息子シリーズ」の第2弾的な位置づけだったのでしょうね。  よくよく聞くと、父を失っても、母を守り、けなげに生きていく少年が、なんらかの障害にぶち当たった時、一人秋の山に登り、秋の紅葉や実を拾いにいく。  そして、亡くなった父を思い出し、その言葉で励まされ、また強く生きるために、世間へ戻っていく…  という内容でしょうか。 母を守れよ… それがお父さんの残した最後の言葉だったに違いありません。
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