プロローグ

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吹き付ける風が急に冷たく感じる 道端に散らかった落ち葉たちがカサカサと音をならして飛ばされていく 道行く人は皆足早に家路を急ぎ 暖かそうなコートを着ている姿を見ると もうすぐ冬がやって来ることを 嫌でも教えてくれる 冬は嫌いだ 人恋しくなるから そんなこと言っても時は待ってくれることも 先送りしてくれることもない でも 春を待ち遠しく思うのは これが最後だった 大嫌いだった冬が 僕に魔法をかけてくれたから・・・・
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