出逢い

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出逢い

木枯らしが吹き荒れるレンガ造りの道を僕は急ぎ足でいつもの場所へ向かう 今にも雪が降りだしそうな凍えるような寒さの夜 すれ違う人達もみな急ぎ足でどこかへと流れていく どこかヨーロッパの街を思い起こさせるレンガ造りの街並み その一角にある喫茶店に僕は飛び込むように入りいつもの窓際の席に腰かけた 「いらっしゃいませ。ご注文はお決まりでしょうか?」 「コーヒーをひとつ。ミルクはいらないです!」 「かしこまりました。」 ふと時計に目をやる (8時56分、ギリギリセーフだ) 僕は鞄から読みかけのミステリー小説を手に取り徐に読み始めた
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