春―桜

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カメは不安がってる。 疲れてたりすると、突然俺達の関係を不安がる。 「仁……?仁はいなくならない?」 「…いなくなんないよ。」 「ホントに?またロス行ってくるーとかならない?(笑)」 「ならないよ。」 「…ダメだね。桜見るとなんか弱気になっちゃう。オレは強くいたいのに…」 「そんな強くなくていいんじゃない?もちろんオレもカメも、今もこれからも頑張っていくよ。でも疲れた時は疲れたー。って悪い事じゃないんじゃない?」 「…うん。」 「カメ…オレはカメとなら散ってもイイよ。ずっと満開なんてムリなんだし。」 「仁…」 「でも…散ってもいいけど俺らは散りっぱなしにはならない。少なくともまた花を咲かせる。」 「満開じゃなくても?」 「うん。誰かが一つの桜見て“もう春なんだね”って言ってくれればいい。」 「そっかぁ…仁がそう言ってくれるならそうでもいいや。」 カメが迷ってもオレがいればいい。 春になるたびオレが大丈夫っていえばいい。
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