金縛り

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そうこう考えてる内に、いつの間にか5分たってました。 時計の針は9時25分 (テレビで言ってたのより長いんだな…) … … 時計の針は9時30分 (まだ続くのかよ~もう飽きたよ~寝よっかな…) … … ………… 時計の針は9時35分 15分かぁ…さすがにしんどくなってきたな… … … … … … 9時40分 (さ…さすがに長過ぎじゃね??…なんか…おかしくね?) と、その時。 ドンドン ドンドン!! と、扉を叩く音が。 あれ?帰ってきたのかな?助かったー! と、思おうとした時。僕は冷静に考えました。 ……………………………あいつ…鍵…もってるよな………………………………………… そう、ここは元々A君の部屋。鍵はいつもA君がもっていました。 そして、決定的に違うのは、ノックの仕方 僕らはノックサインを決めていました。もちろんこの部屋に集まる仲間しか知らないノックサイン。 隣の部屋の彼の叔父は今入院してるし。… 真面目な彼の兄と姉二人は学校に行ってるだろうし。彼の母も父も今日は平日で仕事だから… … … 誰 … … ドンドン ドンドン 鳴り響くドア … … … 時計の針は9時43分 …ピタ… 急に静かになり。 窓の外から聞こえていた虫の声や、鳥の声、風の音。すべてがピタリ…と静まり。 キーンという耳鳴りが広がり。 そこで、 パタパタパタパタパタパタ と。 鳥が羽ばたくような音が聞こえました。 目を動かして部屋の見えるところ全て見ますが、鳥なんていません。 そしてまた パタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタ と音が聞こえました。 僕はその時気付きました。(こ…この音…鳥なんかじゃない………裸足で……畳の上を走る音だ……………………………)
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