金縛り

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僕以外誰もいないのに、畳の上を走りまわる音。しかも足音からするに、子供…しかも二人分… 僕は、ドンドンドンドン!!ガチャガチャ!ドンドンドンドン!!ガチャガチャガチャ!という、だんだん激しくなる扉の音と、パタパタパタパタ…とひたすら走りまわる音に…今まで味わったことのない最悪な恐怖を味わいました!! …助けて…助けて…助けて…助けて…助けて…助けて…と、ずっと心の中で叫びながら、一生懸命身体を動かそう!指一本でも動かそう!と必死でした!!とにかく声を出そうとお腹に力を入れてる時… 足音と、扉を叩く音がピタリ…と。…とまりました。 もの凄く嫌な予感がした…次の瞬間!! ズズ… ズズズズ… ズズズズズ… あ…れ… 右足がどんどんベッドからはみ出していく… …勝手に… 足には子供二人分の小さな手の感触… …ヤバイ… 絶対ヤバイよ… これぇええええ!!! 必死に抵抗しても… ひきずられていく足 ついにはベッドから右足が床に落ち… なお引っ張られ… 腰がベッドから落ちそうになった次の瞬間!! 左手が急に動けるように! クソっ!!絶対負けねぇ!と、左手でベッドの左端を最大限の力で掴み。 とにかく抵抗。 なおもグイグイ引っ張られる右足… 向かう先は…部屋の角に立て掛けてある細長い鏡… 連れていかれてたまるか!! 僕は全力で左手に力をいれ、腹の底から、最大限の声を振り絞りました! そして …ぐ…ぅ…ぁ…ぁ…ぁ…………ああああああああああああああああああああああ!!!!!
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